ドッグフードはじめてガイド

ドッグフードのリコールについて

悲しいことに、過去にはペットフードによって死亡事件が起こっています。
中でも規模の大きいものを二つ挙げてご説明します。

ペットフード大量リコール事件

2007年2月、カナダのペットフードメーカーに1件のクレームが寄せられたことをきっかけに、メーカーは調査を開始した結果、重大な問題を発見しました。
このことを発端に、複数のメーカーから販売されたドッグフードとキャットフードが、大量にリコールされるという事件が起きました。

同年3月には、カナダとアメリカにおいて、該当のペットフードを食べた犬と猫の死亡が多数報告され、その事実は日本でも大きく報道されました。
一部では、殺鼠剤の混入が原因とする報道もなされましたが、その真実は、汚染された小麦グルテンによるものでした。

数か月に渡って、数多くの有名メーカーが自社のブランド製品をリコールし、汚染食品の影響が人間の食肉にも広がっていることが分かると、更に大きな混乱が広がりました。

使用された小麦グルテンは、中国の工場から輸入されたものでした。
プラスチックの製造に使用される、メラミンという工業用の化学物質により、汚染されていることが判明したのです。

影響を受けた犬や猫は、腎不全などの重大な腎疾患を引き起こし、最悪の場合は死に至るというものでした。
死亡した犬や猫は数百から数千にも上るという報告がありますが、現在も正確な数はわかっていません。

中国産チキンジャーキー事件

この事件は飼い主からのクレームによって、中国産のチキンジャーキーを食べた犬が死亡したことが判明した事件です。

2012年の発表では、下痢や嘔吐などの症状をはじめ、胃腸系の疾患を引き起こすことが報告されています。
最低でも2000匹以上のペットが影響を受け、360匹以上が死亡したことが分かっています。

これら大規模な事件が終息した後も、数々のメーカーが何度もリコールを起こしていますが、日本ではほとんど報道されていません。

このような事件は、飼い主には到底防ぎようのない事件でした。
原材料一つ一つがどこでどのように作られているか知ることは難しいですし、そもそも信頼しているメーカーやブランドの製品が、有害なものに汚染されているとは考えもしなかったはずです。

皮肉なことに、これらの事件が発生したことによって、飼い主たちの中でペットフードに対する意識が高まったように思います。
大切なペットを守るには、メーカー任せではいけないということを飼い主たちは痛感したのではないでしょうか。

失われた多くの命が無駄になることのないよう、私たち飼い主にできることは何か、考える必要がありそうです。
現在も安いドッグフードには粗悪な原材料や添加物が多く使われているといわれています。
ドッグフードに使われている危険な添加物についてはこちらのサイトで詳しく解説されています。
粗悪なドッグフードをかわいい愛犬に与えないためにも、ドッグフードの質の見分け方をしっかりと知っておきましょう。
ドッグフード選びの基本についてはこちら
ドッグフードを購入する前に確認しておきたいポイントについてはこちら
をご覧ください。